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源泉湯宿 源泉の湯と温泉文化の守り主

新穂高温泉 槍見舘

新穂高温泉 槍見舘
北アルプスにひときわ高く峰を突き立てる標高3180mの槍ヶ岳と3190mの奥穂高岳を結ぶ主稜線、その岐阜県側の麓を流れる蒲田川沿いに湧く温泉で開かれたのが新穂高温泉。温泉が湧くエリヤによって新穂高源泉エリア、中尾源泉エリア、蒲田源泉エリアに分けられるが、槍見舘は新穂高源泉エリアに建つ旅館。
今から80年ほど前に、初代館主が蒲田川の河原に湧き出る温泉を見つけて、登山者や地元の人達の利用に供したのが宿の始まり。長く山宿の湯として親しまれてきたが、今では源泉掛け流しの露天風呂から槍ヶ岳が一望できる温泉旅館として知られ、多くの人に親しまれている。当初は自然湧出の温泉が使われていたが、今では深さ100mの掘削泉でポンプによる揚湯である。湧出温度56.0℃、湧出量は毎分430リットル。泉質は単純温泉、よく体が温まる。
宿の本館は旧庄屋の屋敷を移築して建てられた。黒光りする太い柱と梁の直線が際立つ木組みと白壁が奥飛騨の宿にふさわしい。宿に着くとフロント脇に設えられた囲炉裏の間でお茶を振舞われた。
この地域の温泉の熱源は焼岳火山あるいは白亜紀から古第三紀の火成岩類の活動によるという(温泉科学:寺尾、2002年)。槍見館では56℃の温泉の温度を熱交換器を用いて10℃ほど下げている。熱交換で生じる温水は上がり湯などで使われているが、環境省は温泉熱の有効利用の一環として、この手法の普及に勤めてもよさそうだと思う。環境省は地球温暖化対策の推進役を担っているというのに、温泉熱の有効利用には関心すら向けてないように思える。
槍見館の浴槽は、ごての湯(男湯)、かかの湯(女湯)と名付けられた内湯と、蒲田川に沿って庭内に設けられた7つの露天風呂に足湯を加えて全部で10箇。槍見の湯、まんてんの湯は混浴露天風呂、岩見の湯は女性専用、渓流の湯、森の湯、播隆の湯、ほたるの湯の4箇所は貸切露天風呂、それに、なごみの湯と名づけられた足湯がある。播隆の湯は槍ヶ岳開山の播隆上人の名にちなむが、新田次郎の山岳小説「槍ヶ岳開山」の主人公だ。
槍見の湯は、その名の通り浴槽から槍ヶ岳が見える露天風呂。晴れた日には蒲田川の上流の先に突き立つ槍ヶ岳の尖峰が見える。内湯とはいえ、ごての湯からも窓を開ければ槍ヶ岳を望むことが可能である。貸切風呂は、各風呂の入口に掛かっている木札が「どうぞごゆっくり」なら入浴可能だし、木札の面が「入浴中」なら先客が利用中のサインである。
所在地 〒506-1421 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂587    電話 0578-89-2808
温泉の歴史 約80年前に河原に湧き出る湯を見つけ、登山者や地元の人達に山宿の湯、槍見温泉として親しまれてきました。
源 泉 【源泉名】 槍見の湯
【源泉所有者】 (自己所有)林 すぎ子
【管轄保健所】 高山保健所(温泉台帳番号)第92−5号
【湧出地】 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂587-2
【源泉の種類】 掘削井
【井孔の深さ】 100m
【静水位】 40m(平成16年6月測定)
温泉湧出現況と引湯方法 【湧出状況】 動力揚湯
【動力およびポンプの種類・型式】 −
【温度】 56.0℃(測定年月日:平成16年6月)
【湧出量】 430g/分(知事の許可量・−g/分)
【貯湯タンク】 有り
【引湯方法】 ポンプを用いて引湯している
【引湯距離】 30m
【温泉の温度の調節方法】 高温泉なので熱交換機を用いて約10℃下げている
温泉分析書および泉質名 【温泉分析書の分析年月日】 平成4年5月27日(湧出地試験)
【分析機関名/分析者】 岐阜県衛生研究所:寺尾宏、梶川正勝
【温度】 61.3 ℃(気温11.3 ℃)
【湧出量】 420 g/分
【湧出地におけるpH】 6.88
【試験室におけるpH】 7.03
【知覚的試験】 わずかに褐色を帯びた濁り、無臭、金気味
【密度】 0.9986(20℃)
【蒸発残留物】 0.466g/kg
【溶存物質(ガス性のものを除く)】 0.598g/kg
【成分総計】 0.625g/kg
【ラドン含有量】 4.8×10-10キューリ/kg 【療養泉の泉質名】 単純温泉
【浸透圧・液性・泉温による分類】 低張性中性高温泉
陽イオン(試料1kg中の分量) 陰イオン(試料1kg中の分量)
ナトリウムイオン
カリウムイオン
マグネシウムイオン
カルシウムイオン
鉄(U)イオン
125.6
11.6
0.9
16.6
0.1
フッ素イオン
塩素イオン
硫酸イオン
炭酸水素イオン
4.4
112.0
9.6
177.6
陽イオン 計 154.8 陰イオン 計 303.6
遊離成分 (mg/kg) 溶存ガス成分 (mg/kg)
メタケイ酸
メタホウ酸
132.6
7.0
二酸化炭素
26.7
非解離成分計 139.6 溶存ガス成分計 26.7
*マンガンイオン(0.03mg/kg)及び他の微量成分の表記は省略した。
定員および温泉利用量 【宿泊定員数】 68人
【客室数】 15部屋(源泉湯宿基準の定員数算出法:1人/4畳(主客室))
【温泉総利用量】 430g/分
【定員1人当たりの温泉量】 6.3g/分/人
給湯方式等の利用現況
および浴場の状況
【給湯および利用方法】 源泉掛け流しの風呂と、源泉掛け流しに衛生管理のため循環濾過を一部併 用している風呂がある
【浴場の数】 男湯:1 女湯:1 露天風呂・貸切風呂:7 足湯:1 客室用風呂:3
男湯 女湯 露天風呂
名称 ごての湯 かかの湯 槍見の湯
浴槽面積(m2) 8.1 8.1 22
浴槽体積(m3) 5.265 5.265 15.5
給湯量(g/分) 35 35 60
給湯温度(℃)
換水回数(回/日) 毎日1回 毎日1回 2日1回

●上記の他に露天風呂・貸切露天風呂、足湯などが7ある。

【加水(冷却用)・加熱等の有無】 加水なし、加熱なし
【浴槽水の循環利用・ろ過・滅菌等の有無】 なし
【浴槽の清掃について】 内風呂毎日一回、露天風呂は2日に一回
備考 【調査表記入年月日】 平成16年10月30日

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