HOME > 会員宿一覧 > 川中温泉 かど半旅館
源泉湯宿 源泉の湯と温泉文化の守り主

川中温泉 かど半旅館

川中温泉 かど半旅館
 平成20(2008)年4月に発足した後期高齢者医療制度が混迷している。高齢者に掛かる新たな保険料と診療料制度が問題になっているが、長く温泉に関わってきた私には、この制度に温泉の入浴効果の活用が図られてないのが最大の問題だと思う。環境省は常々「我が国は世界に冠たる温泉国」といい続けてきたが、それは単に源泉の数が多いだけのことで、本来なら真に誇るべきはその活用方法であるべきなのである。
 川中温泉・かど半旅館を訪ねた際に、高齢者には「かかりつけ医」より「行きつけ湯・行きつけ温泉」だと、はたと気がついた。当然それは、高齢者医療制度だけではなく、国民健康保険制度にも適用すべきだが、温泉の効能・効果を活用すれば国民の総てが喜ぶ仕組みになるに違いないのである。この考えを思いついた、かど半旅館は谷筋に建つ一軒宿とはいえ、街中の名医にも匹敵する名湯中の名湯である。
 旅館は吾妻川に合流する雁ケ沢川の左岸の川縁に建ち、温泉は川底の岩盤の亀裂から湧出している。万葉集に「土肥の河内に出づる湯・・」と温泉の湧出を歌った歌が唯一あるが、この万葉の歌のように川中に古来から湧出し続けている温泉が、幾つもの浴槽に掛け流されている。温泉の湧出場所には湯前神社が祀られ、旅館の建物の左側には大きな薬師堂が建っている。それに源頼朝の家臣・重田四郎の療養伝説や、更には「日本三大美人の湯」という天下御免の呼称が伝わっている。
 温泉の療養泉の泉質名はカルシウムー硫酸塩温泉、旧泉質名では石膏泉。温度約35℃、蒸発残留物は1.62g/kg、1mg/kgにも満たぬ僅かな硫化水素を含んでいる。明治19年(1886)発行の日本鉱泉誌(内務省衛生局)には、川中温泉の温度96度(華氏、摂氏換算・35.6℃)、固形分合計1.811g/gと記されているので、100年以上の長い間、温泉の温度や成分はほとんど変わっていない。80歳過ぎとは思えぬほど膚に艶がある大女将が、屈託なく「心美人だよ」と三美人の看板の前に立って笑った。
所在地 〒377-0814 群馬県吾妻郡東吾妻町大字松谷2432   電話:0279-67-3314
温泉の歴史 中世以前より地元の人々に知られ、鎌倉時代源頼朝の家臣が療養したとされる歴史のある温泉である。旅館前を流れる雁ケ沢川の川底より自然湧出するところから川中温泉と呼ばれた。源泉温度が約35℃と温めだが長時間入浴することができ、その美肌効果から日本三美人の湯と称される。
源 泉 【源泉名】 美人の湯
【源泉所有者】 (自己所有)小林正明
【管轄保健所】 中之条保健所
【湧出地】 群馬県吾妻郡東吾妻町大字松谷字川中3517-6
【源泉の種類】 自然湧出
温泉湧出現況と引湯方法 【湧出状況】 自然湧出
【温度】34.6℃ (測定年月日 平成16年10月7日)
【湧出量】 64g/分 (平成16年10月7日)
【貯湯タンク】 あり(ヒートポンプ加熱用4m3、源泉用0.5m3)
【引湯方法】 (引湯距離3m、ポンプ利用)自然湧出した温泉を源泉脇の貯湯槽に溜め、ポンプを利用し加熱用のヒートポンプに供給し加熱後給湯。源泉温度のままの給湯系統も備えている
【温泉の温度の調節方法】 源泉温度のままの給湯、ヒートポンプで加熱し給湯する系統及び温水による熱交換加熱の系統がある
温泉分析書および泉質名 【温泉分析書の分析年月日】 平成19年10月9日(現地試験日)
【分析機関名/分析者】 (社)群馬県薬剤師会(環境衛生試験センター)/加藤克之、田島美紀
【温度】 34.7℃(気温17.4℃)
【湧出量】 60g/分(自然湧出)
【湧出地におけるpH】 8.6
【試験室におけるpH】 8.52
【知覚的試験】 無色透明、硫化水素臭有り
【蒸発残留物】 1.63g/kg
【溶存物質(ガス性のものを除く)】 1.56g/kg
【成分総計】 1.56g/kg
【密度】 0.9998(20℃)
【療養泉の泉質名】 カルシウムー硫酸塩温泉
【浸透圧・液性・泉温による分類】 アルカリ性低張性温泉
陽イオン(試料1kg中の分量) 陰イオン(試料1kg中の分量)
ナトリウムイオン
カリウムイオン
マグネシウムイオン
カルシウムイオン
鉄(U)イオン
マンガンイオン
アルミニウムイオン
ストロンチウムイオン
50.8
1.08
0.28
406.
0.01以下
0.04
0.05以下
0.88
フッ素イオン
塩素イオン
硫酸イオン
炭酸水素イオン
炭酸イオン
硫化水素イオン
0.3
11.7
1050.
9.5
3.3
1.0
陽イオン 計 459. 陰イオン 計 1076.
遊離成分 (mg/kg) 溶存ガス成分 (mg/kg)
メタケイ酸
メタホウ酸
28.5
0.8
二酸化炭素
硫化水素
0.0
0.0
非解離成分計 29.3 溶存ガス成分計 0.0
総ヒ素等の微量成分の記載は省略。
定員および温泉利用量 【宿泊定員数】 27人
【客室数】 12部屋(源泉湯宿基準の定員数算出法:1人/4畳(主客室))
【温泉総利用量】 64g/分
【定員1人当たりの温泉量】 2.3g/分/人
給湯方式等の利用現況
および浴場の状況
【給湯および利用方法】 源泉温度のままの給湯、ヒートポンプで加熱し季節により温度を調節する給湯系統及び一部上がり湯を浴槽内で温水により熱交換加熱する系統がある。
【浴場の数】 男湯:1 女湯:1 露天風呂:2(加熱及び非加熱) 大湯:1 薬湯:1(源泉)
名称 男湯 女湯 露天風呂 露天風呂 大湯 薬湯
浴槽面積(m2) 3.0 2.9 10.8 10.8 8.8 3.2
浴槽体積(m3) 1.8 1.7 8.5 8.5 5.4 1.9
給湯量(g/分) 6 6 20 14 12 6
給湯温度(℃) 42 42 42 34 42 34
換水回数(回/日) 1/3 1/3 1/3 1/3 1/3 1/3
【加水(冷却用)・加熱等の有無】 加熱あり、ヒートポンプによる加熱及び浴槽内での温水による熱交換加熱
【浴槽水の循環利用・ろ過・滅菌等の有無】 なし
【浴槽の清掃について】 約3日に1回換水、換水時に清掃
備考 【調査表記入年月日】 平成16年10月25日
【更新分析書記入年月日】平成21年7月7日

ページの先頭へ
©Copyright 日本源泉湯宿を守る会 -All rights reserved-