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源泉湯宿 源泉の湯と温泉文化の守り主

桜田温泉 山芳園

桜田温泉 山芳園
 我が国の温泉利用を司る環境省の温泉担当には、「温泉の量」に関する観念が欠落している。確かに、昭和23年に制定された温泉法には、公共の浴用利用に量の規定はない。その後の60年間に温泉の利用形態は大きく変わっているのに、当時の規定のまま据え置いて良いはずがないのである。
 環境省の温泉担当の温泉に関する「量」の観念の無さが、東京・渋谷で起きた温泉施設のガス爆発事故の要因の一つではないかと私には思えるほどである。先のガス爆発事故の報道では、温泉が含む可燃性ガスの成分とその溶存量及び温泉の湧出量などは何も明らかにされてない。平成19年7月24日に報道発表された「温泉施設において発生する可燃性ガスに関する当面の暫定対策について」の資料も然りである。その資料には、「温泉に相当量の可燃性ガスが含まれる・・」などと書かれているが、「相当量」とはどれほどの量なのか?
 それに引き替え、源泉湯宿を守る会の「温泉の量」についての考え方・取扱いは厳しい。会則の第7条(会員の資格と義務)の一つとして、「4 正会員の湯宿の浴槽は源泉掛け流しで、客一人当たり毎分1リットルの目安で給湯され、衛生管理が適切であること。」と言う決まりがある。客一人当たり毎分1リットルとした根拠は何れ説明するつもりだが、この量の規定をクリヤーすることが、適正な温泉利用を図る目安になっている。
 山芳園は西伊豆・松崎町の田圃の中の一軒宿。桜田の字名が温泉地名となっている。宿の定員は50人だが、掘削深度1000mの井孔から自噴する温泉量はなんと毎分552リットル。客一人当たりの温泉量は毎分10リットルにもなる勘定である。さすがに多すぎるので、バルブで調節して半分ほどの量が使われている。
 泉温74.3℃、アルカリ性で泉質はナトリウム・カルシウムー硫酸塩温泉、多量の温泉が自噴という特質を生かしたその利用方法がユニークである。地下の泉源から「加水しない、空気に触れない、圧力も抜かない」という主人製作の独創的な装置で深層の源泉のまま湧出させ、適温に調節して浴用にも飲用にも利用されている。
所在地 〒410-3625 静岡県賀茂郡松崎町桜田569-1   電話 0558-42-2561
温泉の歴史 昭和40年代、西伊豆・松崎では温泉掘削が盛んに行われた。桜田温泉の源泉は昭和47年に松崎9号として登録され、昭和55年に源泉旅館・山芳園として開業した。
源 泉 【源泉名】 桜田温泉
【源泉所有者】 吉田 実 (温泉台帳番号)松崎9号
【湧出地】 静岡県賀茂郡松崎町桜田569-1
【源泉の種類】 掘削自噴泉
【井孔の深さ】 1000m(自噴圧力 6kg/cm2 平成12年2月9日測定)
温泉湧出現況と引湯方法 【湧出状況】 掘削自噴
【動力およびポンプの種類・型式】 ポンプの設置なし
【温度】 74.3℃(測定年月日 平成12年2月9日)
【湧出量】 552g/分(自噴量)
【貯湯タンク】 無
【引湯方法】 温泉の自噴圧及び自然落差で全館給湯
【温泉の温度の調節方法】 熱交換及び給湯用銅管に噴霧する温泉の気化熱を利用して温度を下げている
温泉分析書および泉質名 【温泉分析書の分析年月日】 平成12年2月9日
【分析機関名/分析者】 財団法人 静岡県生活検査センター 東城義博、谷野敏幸
【温度】 74.3℃(気温11.5℃)
【湧出量】 552g/分
【湧出地におけるpH】 8.6
【試験室におけるpH】 9.41
【蒸発残留物】 1.812g/kg
【密度】 1.0023(20℃)
【知覚的試験】 殆ど無色、透明、無味、無臭
【溶存物質(ガス性のものを除く)】 1.819g/kg
【成分総計】 1.819g/kg
【導電率(25℃)】 - μS/cm
【療養泉の泉質名】 ナトリウム・カルシウムー硫酸塩温泉(旧泉質名 含石膏ー芒硝泉)
【液性・浸透圧・泉温による分類】 低張性アルカリ性高温泉
陽イオン(試料1kg中の分量) 陰イオン(試料1kg中の分量)
イオン成分  ミリグラム(mg) イオン成分 ミリグラム(mg)
ナトリウムイオン
カリウムイオン
マグネシウムイオン
カルシウムイオン
304.3
8.3
0.1
247.4
塩素イオン
硫酸イオン
炭酸水素イオン
炭酸イオン
86.3
1087.

7.7
陽イオン 計 560.1 陰イオン 計 1181.
遊離成分 ミリグラム(mg) 溶存ガス成分 ミリグラム(mg)
メタケイ酸
メタホウ酸
75.4
2.6
二酸化炭素
硫化水素
0
0
非解離成分 計 78.0 溶存ガス成分 計 0
*アルミニウムイオン等の微量成分の記載は省略した。
定員および温泉利用量 【宿泊定員数】 50人
【客室数】 10部屋(源泉湯宿基準の定員数算出法:1人/4畳(主客室))
【温泉総利用量】 265g/分
【定員1人当たりの温泉量】 5.3g/分/人
給湯方式等の利用現況
および浴場の状況
【給湯および利用方法】 源泉100パーセント掛け流し
【浴場の数】 男湯:1 女湯:2 露天風呂:1 家族風呂:1
浴場種別 男 湯 女 湯 露天風呂 女 湯 家族風呂
名称 露天 室岩 家族
浴槽面積 8.24 5.11 38.34 7.31 6.67
浴槽体積 4.96 3.05 31.56 3.20 3.38
給湯量 10〜20 5〜10 45〜90 7〜14 5〜10
給湯温度
換水回数 1 1 1/3 0.5〜1 0.5〜1
*単位:浴槽面積:m2、浴槽体積:m3、給湯量:g/分、
給湯温度:℃、換水回数:回/日
【加水(冷却用)・加熱等の有無】 なし
【浴槽水の循環利用・ろ過・滅菌等の有無】 なし
【浴槽の清掃について】 高圧洗浄機。清掃と適時浴槽水温度を65℃以上で1〜2時間以上保つ
備考 【調査表記入年月日】 平成16年10月4日

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